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GA technologies
代表取締役社長 CEO
樋口 龍RYO HIGUCHI

株主の皆様へ

株主のみなさまには、日頃より当社の活動にご理解とご支援をいただき、誠にありがとうございます。
皆さまのお力添えにより、無事に第7期(2019年10月期)通期決算を終えました。

この機会をお借りして皆さまへの感謝を申し上げますと共に、改めて私の考えと思いについてお話させていただきます。

我々は2013年の3月12日に会社を創業した日から変わることなく「テクノロジー×イノベーションで人々に感動を。」という理念と、「世界のトップ企業を創る。」というビジョンを掲げて夢中で走ってきました。この理念やビジョンはまだまだ高い頂にあり、我々が日々行う全ての企業活動はその達成のためのものであります。第7期を振り返っても、理念やビジョンの実現に向けた投資やチャレンジの連続でした。

この第7期に投資・チャレンジしてきたことは主に3つあり、1つ目が人材、2つ目がM&A、そして3つ目が新規事業です。それぞれについてのご説明をいたします。

チャレンジ1:人材への投資

1つ目のチャレンジは、人材への投資です。

第6期(2018年10月期)末の社員数が210人(単体)だったのに対して、第7期末の社員数は347名(連結)となり、この1年間でグループ会社含めて約140名もの新しい仲間が増えました。社員数という観点で見ても、人材への投資を大きくしたと言うことができます。

我々はAIをはじめとするテクノロジーを積極的に活用していますが、そのAIやテクノロジーを生み出すのは他ならぬ人です。そして人の採用や働く社員のモチベーションは組織が成長する上では極めて重要で、人の採用がうまくいかず、働く社員のモチベーションが低い会社は、いくらビジネスモデルが優れていても中長期で成長することは不可能だと考えています。この観点から、我々は組織を運営する上で以下の3点を大切にしています。

1点目は、常に組織を変化させることです。
組織は生き物です。今いる人材の特徴や成長性、そしてリーダーによって組織は忖度なくスピーディーに変化させるべきです。
たとえば我々の組織に問題があった場合に、役職者だから、創業メンバーだから、リーダーを任せたばかりだからなどといった理由で、組織の変化を先延ばしにすることはありません。また「役職は役割」という考え方を徹底しています。役職があるから偉い、ないから偉くないではなく、あくまでも与えられた役割。仮に役職変更やリーダーから降格になったからといって人間的に否定をしているわけではない、という考えを全社で共有しています。そしてこの第7期に関しても、迅速に躊躇なく組織の変更をしてきました。

2点目は、常にベクトルを合わせることです。
約350人の組織となり、組織が大きくなればなるほど会社の向かっている方向性が見えにくくなってくると思います。
我々は全社員でベクトルを合わせるために、毎週月曜日に朝会を1時間実施しており、各事業部の進捗や戦略、私が伝えたいことを共有する場を設けています。また年に2回「GA GROUP GREATEST AWARDS」というGAグループ全社員が参加するイベントを行い、優秀な社員やプロジェクトを表彰しています。私は長年サッカーをやっていたこともあり、組織の一体感やベクトルを合わせることの重要性を誰よりも理解しているつもりです。毎週ビジョンを共有することや一体感を醸成するイベントを行うことで、グループ全社員のベクトルを合わせることをしてきました。

3点目は、常に情報をオープンにすることです。
我々は、創業してから一貫して良いことも悪いことも全社員に伝えてきました。
良い情報をオープンにすることは問題ないかと思いますが、悪い情報を社内で伝えてしまうとネガティブに捉える人が出てきます。そのため、ネガティブキャンペーンを恐れて悪い情報は伝えないという会社もあるでしょう。しかし我々は、良いことも悪いことも、全て伝えるようにしています。それができるのは、我々の採用基準が関係していると考えています。弊社が採用時に最も重要視していることは人間性で、社内では「いい人採用」とも呼んでいます。「いい人」が集まる我々の組織においては、ネガティブな情報をオープンにすると問題や課題に対して当事者意識が湧き、社員たちは主体的に頑張ってくれます。それは、常に人を信じ、この価値観を共有してきた我々の強みだと考えています。

以上3点を核とした「人材へ投資」が、私たちの1つ目のチャレンジです。

チャレンジ2:M&Aへのチャレンジ

2つ目の果敢なチャレンジ、それはM&Aです。

東証マザーズに上場した昨年2018年は、イタンジ株式会社(イタンジ)、リーガル賃貸保証株式会社(リーガル)の2社のM&Aを行いました。さらに2019年は、9月にイエスリノベーション株式会社(イエスリノベーション)のM&Aを行い、そして本日(2019年12月9日)、株式会社Modern Standard(モダンスタンダード)のM&Aを発表いたしました。

上場して1年半の間に4社のM&Aはなかなかできることではないかと思います。我々は更なる成長のため積極果敢に新しい仲間を探し続けております。

我々がM&Aを行う際の判断軸は、その企業のビジネスモデルの重要性もさることながら、目指すべきビジョンに向けて一緒に力を合わせてやっていかれるか、お互いシナジーを生むことができるか、そして、経営者やメンバーが優秀かどうかです。

本日(2019年12月9日)M&Aを発表したモダンスタンダードは、高級賃貸のリーディングカンパニーです。国内において「高級賃貸」というカテゴリーがまだ定着していなかった2009年に高級賃貸サイトを立ち上げ、現在では「都心3A」といわれる、青山・赤坂・麻布の超高級エリアにおいては、従来の不動産ポータルサイトを上回る認知度を誇ります。

賃貸というのは、全ての不動産体験の入り口になるものであります。なぜならば、大学への進学時や大学から社会人になる時など人生で初めて自分で家を選ぶタイミングでは、家を買わずに借りるという方が大半だからです。不動産の入り口である賃貸において接点を持った方が、将来的の不動産の売買・仲介につながるかもしれません。GAテクノロジーズは不動産の売買・仲介を中心にしておりますが、2018年にイタンジのM&Aをした理由もGAグループで賃貸関連の事業を行いたかったためです。そして2019年9月、セルフ内見&オンライン申込という新しい部屋探しの体験ができる賃貸サイト「OHEYAGO(オヘヤゴー:https://oheyago.jp/)」のビジネスをGAグループとしてスタートしました。

そして今回GAグループに参画するモダンスタンダードは、同じ賃貸領域でもイタンジの「OHEYAGO」とは全く異なる提供価値とターゲットを持つ賃貸サイトです。セルフ内見&オンライン申込がポイントの「OHEYAGO」に対して、モダンスタンダードはしっかりとエージェントがサポートをする高級賃貸サービスです。

また、我々が高級賃貸を扱うことで現業への高いシナジーが考えられます。たとえば、高級賃貸マンションを借りる方は分譲物件を複数所有していることが多いというデータがあり、その分譲物件をいずれ売却されたくなった際に、我々の不動産売却サービス「RENOSY SELL(リノシーセル:https://www.renosy.com/sell)」をご活用いただくことができます。加えて、不動産を通じての資産形成をお考えの方には「RENOSYASSET(リノシーアセット:https://www.renosy.com/asset)」をご利用いただくなど、GAグループ全体としてのクロスセルの可能性が非常に大きくなります。

モダンスタンダードが運営する賃貸サイト(https://www.m-standard.co.jp/)には、既に7万人もの会員と、毎月約1,000件の新規お問い合わせがあります。この大半は高級賃貸に関心のある高所得者の方々です。我々の「RENOSY(リノシー)」の会員と合わせると約13万人規模となり、双方の会員の皆さまに対してこれまで以上のサービス提供を行うことで、さらなるビジネスの拡大が見込めます。

そして2019年にM&Aをしたもう1社のイエスリノベーションは、弊社の「RENOSY ASSET」事業に大きく貢献する会社です。同社は賃貸物件向けのリノベーションを専門としており、一般の居住用リノベーションを扱う会社に比べて約4分の1という低価格でのサービス提供を強みにしています。我々が創業から一貫して標榜している「ワンストップサービス」において欠かせない強力なピースです。

イタンジの「OHEYAGO」が賃貸、GAテクノロジーズの「RENOSY」が売買・仲介、モダンスタンダードが高級賃貸、イエスリノベーションが賃貸物件向けリノベーションです。不動産の「借りる」「買う・売る」「リノベーションする」の全てをGAグループで実現でき、さらにAIなどのテクノロジーを活用することにより、どこよりも使いやすく便利にしていきます。

チャレンジ3:新規事業への投資

3つ目は、新規事業へのチャレンジです。
我々は新規事業や事業開発にあたり、以下の3つの戦略を上場時から掲げています。

戦略その1は、ワンストップへのこだわりです。自社でメディアを持ちながら、自社でエージェントや設計士を採用し、不動産取引の実業をすることです。

戦略その2は、BtoBビジネスの推進です。不動産業界のIT化は他業種に比べて極めて低いです。さまざまな要因がありますが、1つに不動産ビジネスは非常に煩雑なことがあげられます。煩雑な事業を理解せずにITベンターがシステムを開発し、現場では全く使えないプロダクトになってしまうということが、今まで散見されていました。そこで我々は、自社が不動産の事業会社であることを生かし、まずは自社が最も必要とするような痒い所に手が届くプロダクトを開発し、社内システムとして徹底的に使うことを考えました。そして、社内で改善を重ねて磨き込んだシステムを、外部の企業様にも外部販売していくという戦略です。そして、その戦略は結実し、2019年10月より社内で開発された各種システムの外部企業様向けの販売をスタートいたしました。

そして戦略その3が、不動産に隣接する新たな領域への進出です。不動産業は、建設や金融、保険と非常に近い領域におります。我々は、この隣接領域への取り組みとして、建設領域にはAIを活用し間取り図からCADデータを自動生成できる「BLUEPRINT by RENOSY(ブループリント バイ リノシー:https://blueprint.renosy.com/)」で、金融領域には住宅ローンの効率化システムである「MORTGAGE GATEWAY by RENOSY(モーゲージ ゲートウェイ バイ リノシー:https://mortgage-gateway.jp/lp/)」で参入いたしました。

社内システムの外部販売の開始や、不動産に隣接する建設領域や金融領域に対してテクノロジーで進出するというチャレンジは、我々が予てから定めた戦略に乗ったものであります。今後もこの考え方をもとに新規事業へのチャレンジを進めてまいります。

第8期(2020年10月期)の目標

第8期の目標は3つあります。

はじめに「RENOSY」の認知度向上・ブランディング強化・オープン化です。
「RENOSY」はこれまでサードパーティーにサイトの開放をしておりませんでしたが、今後オープン化していきます。自社の不動産取引だけでなく、不動産業界全体の取引をなめらかにすることにチャレンジしていきます。自社の取引拡大とともに他社の取引拡大を目指すことは、今まで以上に困難な状況ですが、我々の目指す方向は日本全体の不動産取引をなめらかにすることであり、リスクは伴いますが、チャレンジしなければいけません。

そして次に、イタンジの新賃貸サイト「OHEYAGO」の成功です。
新しい賃貸取引になりますので、まずはユーザーに利便性を理解してもらわなければならず、そのためには多くの人にサイトに訪れてもらう必要があります。訪れてもらう為の最低条件は物件数であり、物件数がないと勝負になりません。今期は物件数を増やし、成約事例を増やすことにフォーカスします。このチャレンジも今までにない体験の提供なので簡単ではありませんが、世の中は必ずあるべき姿に近づくと思っています。賃貸の体験のあるべき姿は店舗にいくことではなく、シームレスに内見機会を提供することだと我々は考えています。

最後は海外展開です。今期中に海外にグループ会社数社の設立を考えおります。
現在、私自身が海外事業責任者として海外の市場調査をしております。日本人が日本の不動産を手軽に購入できるようになる。日本人が海外の不動産を手軽に購入できるようになる。海外の方が世界の不動産を手軽に購入できるようになる。そんな世界の実現に向けて、海外事業にもチャレンジしていきます。

全ての事業は簡単なチャレンジではなく、リスクが伴います。しかし、第7期に成長できた理由はリスクを取ってチャレンジしてきたからに他なりません。

第8期も変わらずチャレンジしていきます。
そして、これらのチャレンジはGAグループのメンバー一同が力を合わせなければ、達成不可能です。第7期はメンバーの懸命な働きにより成長することができました。目標に向かって走りきるメンバーの姿に私自身も多くの勇気をもらいました。GAグループで働くメンバーはGRIT(やり抜く力)を持っています。第8期もGAグループスピリッツで乗り切っていきます。

株主価値最大化のために

上述のとおり、「人材」「M&A」「新規事業」の3つに大きく投資したことによって、設立6年で売上高は392億円に到達いたしました。しかし、我々が目指している頂である「世界のトップ企業」に向けては道半ばであり、株主の皆さまにおかれましては引き続き中長期での応援をしていただきたくお願いいたします。

第8期もブレーキを踏むことなく、大きな成長に向けて大きく投資・チャレンジをしていきます。投資していただいた株主の方々の期待に必ず応えるためにも、弊社の優先順位は変わらず、顧客、社員、株主の方々の順です。以前よりお伝えしておりますが、中長期で成長し、我々が目指しているグローバルな会社やサービスを創る為には、顧客を獲得し続けることが一番重要だと考えております。これからも新たなる顧客獲得に最も重きを置いてまいります。この優先順位を逸らすことなくやり続けられることができれば、結果的に株主価値の最大化に必ずや繋がると思っております。

47兆円(注1)のビッグマーケットである不動産業界を必ずGAグループで変革していきます。第8期も変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。

(注1)財務省「平成30年度年次別法人企業統計調査」より不動産業の売上高

代表取締役社長 CEO

GAテクノロジーズ 
代表取締役社長 CEO 
樋口龍 (ひぐち りょう)

1982年東京生まれ。幼い頃より世界的なサッカー選手を目指し、ジェフユナイテッド市原(現J2)に育成選手として所属。24歳の時にサッカー選手としての夢を諦め、ビジネスマンへ転身し不動産会社へ勤務。”巨大なマーケットを形成しながらも極めてアナログな不動産業界にテクノロジーで革命を起こす”と志し、2013年に株式会社GAテクノロジーズを設立し、代表取締役に就任。創業時から中古不動産の流通事業を展開。現在はテクノロジーを活用したエンド・トゥー・エンドの不動産流通プラットフォームの構築を中心に、データドリブンでユーザー利便性の高い不動産取引を目指す。また社内業務においても、AI・RPAによる効率化やデータ活用による業務改善に積極的に取り組む。

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